睡眠にはカラダを休めること以上に脳を休めるという大事な役割があります。脳が疲れているとエコモードスイッチが入り、カラダの疲労がある状態と同じような症状が出ます。ですから、しっかりと質の良い適度な睡眠時間を確保することは、日中のパフォーマンスを絶好調にあげるためには欠かせないのです。私たちの脳は大量のエネルギーを使って稼働するため、一定時間の修復(休息)時間が必要!!
睡眠不足が続くと、脳が日中と同じように働き続けるため、脳細胞が栄養不足になって死んでいってしまいます。6時間以下の睡眠を一週間以上続けて脳がダメージを受けていると、2日間徹夜したのと同じくらいミスの頻度があがるというデータがあるくらいです。
脳のお掃除タイム
睡眠の前半に到達する深い眠り(ノンレム睡眠)は脳を休息させるために大切な睡眠です。深い呼吸を繰り返してぐっすり眠っている状態で、無理やり起こしても、寝ぼけたり、とっさに状況把握ができないのが普通です。この深い眠りで脳を休ませ、同時に脳の老廃物の排出も行い、メンテナンスを行っています。
記憶の整理担当
深い眠りの後に訪れ、起床に近づくにつれて増えていくのがレム睡眠(浅い眠り)。主にカラダを休ませる睡眠ですが、脳の一部は活動しているため、夢を見るのはこの時が多いといわれています。そして、このレム睡眠時に記憶の整理や定着が行われます。
試験前に徹夜で勉強なんてことをしてしまいますが、実は危険行為。脳が疲労し、許容範囲をオーバーしてしまうので、覚えたはずのアレが出てこない…なんてことも。適度な仮眠をとるなどの工夫をすることが記憶の定着には効果的なのです。
さらに、レム睡眠時には記憶の消去という働きもあります。不要な記憶を消去し、必要な容量を確保することにより、脳の性能を上げる、脳内のお片付けの役割も担っています。

金縛りにあったことがあるでしょうか?!
意識ははっきりしているのに、手足が動かないといった不気味な現象です。不規則な睡眠・覚醒やストレスが溜まっているときに起こりやすいといわれていますが、医学的には睡眠麻痺といわれ、睡眠障害の一つと考えられています。レム睡眠時のカラダは眠っているのに脳だけが起きている状態で目が覚めると、カラダが思うように動かない…これが金縛りです。